秋好院長ブログ
インフルエンザワクチンについて
投稿日:2017年10月19日 カテゴリー:お知らせ, インフルエンザ
寒いですね。待合室に炬燵が欲しくなる寒さです。
当院でのインフルエンザワクチン接種を開始しました。
本数に限りがあるので、予約のある方を優先と致します。
本年度はインフルエンザワクチン供給が不安定で希望の本数に足りていません。
希望の方は早めに予約をお願いします。
なお、当院での接種は2500円(税抜)です。
予約は下記電話からお願いします。
0463-74-6694
インフルエンザ治療は一日一回。
投稿日:2017年10月18日 カテゴリー:お知らせ, インフルエンザ
もうすぐインフルエンザの季節です。
ワクチンも大事ですが、かかってからも大事。
インフルエンザ治療薬には色々とありますが、当院ではもっとも簡便な治療薬をお勧めしています。
イナビルという薬ですが、一日一回の吸入のみで済みます。
点滴も要らない、連日の内服も要らないのでこれ以上に簡単で誰でも出来る方法はありません。
もちろん保険適応です。(1割負担で430円程度から。)
インフルエンザは予防と早めの治療が高齢者には大事。早め早めに対処しましょう。
雨と自転車
投稿日:2017年10月17日 カテゴリー:日記
今週はほぼずっと雨です。
お陰様で少し休めています。
患者様が集中したので診察以外のクリニックの事務仕事などが溜まっていました。故障したロボット掃除機も修理に出さなくてはいけません。
患者さんとも雑談出来るので、こういう天気は実は好きです。
平塚市民病院時代を含めると湘南地域で血管外科診療を始めて5年以上になりますが、雨の日は予約変更が見事なまでに相次ぎます。その後に晴れるとどっと来院します。
これはしょうがないことだと思います。実際に平塚に住むとわかりますが、平塚は見事なまでに平坦な土地です。そのため、高齢者の移動手段として自転車が多用されているのです。
雨の日は自転車で来院できなくなるので、キャンセルせざるを得ないのです。無理に来院して事故を起こすよりずっといいので、無理に来るなとこちらから言う時もあります。
手術に関する質問でも「いつから自転車に乗れますか?」というのが上位に来ます。
実は平塚は高齢者にとって住みやすい街です。
これは市民病院に赴任してすぐに平塚を自転車でぐるぐると周って実感しました。
患者が実際にどのようなことで困っているのかを理解するにはその生活を知るのが一番だと思います。そのためには高齢者が実際に使用する自転車やバスで医療機関までの道を往復したり、本人と雑談しながら聞き出すのが手っ取り早い。
雨の日はそうやってゆっくりと診察出来るのがいいです。
大学同窓会
投稿日:2017年10月16日 カテゴリー:日記
昨日は大学同窓会でした。
10年ぶりの日吉キャンパスはおしゃれになってました。20年前はゴミゴミした学生街だったんですけどね。
直前になって手が足りないから来てくれ、と急遽お手伝いをすることになりました。
ブラックジャックセミナーといって、本物の手術器具を使って、お子様達に手術体験をしてもらおうという企画です。外科は4K職場(きつい、きたない、きけん、きびしい)の代表選手なので志望者が年々減っているのです。
その傾向をなんとか食い止めよう、という涙ぐましい努力なのです(T_T)。もちろんそんなことはおくびにもださずに、天使のように優しく接しますけどね。
それじゃあ、ブラックジャックセミナーじゃなくてブラック企業セミナーじゃないか、というご意見はごもっともです。
外科に限らず、医師に限らず、どの科でも、どの職種でも医療職にはある程度のブラック体験はつきものです。命を救うこと、救えるようになること、人の苦しみを引き受けることはそんなに簡単なことではありません。ブラックを耐えられない人はホワイトではおよびではないのも現実なのです。
鬼手仏心
常在戦場
などなど、医療職を形容する言葉は沢山あります。楽しそうに道具を操っている子どもたちをみて、この子達に耐えられるだろうか、この子達の輝きを無駄にすることにならないだろうかと不安を覚えないわけではありません。うまい話で勧誘するだけでなく、現役医療職の側でも合理化・最適化の努力は今後も必要でしょうね。
日帰り手術のメリットとデメリット
投稿日:2017年10月11日 カテゴリー:下肢静脈瘤について, 当院での治療例
日帰り手術にはメリットとデメリットがあります。
メリット、デメリットそれぞれを列挙して考えてみましょう。
メリット
1.入院がいらない。
当たり前ですが、入院は要りません。介護している家族を預ける必要はないし、デイサービス等の手配をする必要もありません。仕事を休むのも半日で済みます。手術当日午後からいきなり肉体労働はしないほうがいいと思いますが、簡単な事務仕事は問題なく可能です。
2.医療費が安く済む。
日本の社会保障費は膨張を続けており、医療費抑制は政治的課題となっています。入院の場合の医療費は「手術手技料+入院費用」となっています。これに対して、日帰り手術では「手術手技料」だけで入院費用分を節約できます。当然ながら、保険組合側と患者側の支払い分は大きく減少します。
3.治療内容は入院と変わらない
日帰り手術だから入院治療と内容が変わるということはありません。手術の内容は全く変わりません。また、当院の特徴として診断、手術、フォローアップまで一人の医師(院長)が担当します。病院のように複数の医師が役割分担で担当することにも意味はありますが、静脈瘤の治療の場合には一人が担当する方がメリットは大きいようです。
4.自分自身の手術を見学することが出来る。
実話です(笑)。希望者限定ですが、目隠しを外してご自身の手術を見学することができます。手術は15分程度で終わってしまうので、大掛かりな全身麻酔は行いません。意識があるので、ご自身の手術を見学することも可能です。(あくまでも希望者限定ですが。)現在の医療は患者側の想像を超えていますので、事前にいくら説明しても完全にご理解いただくのは難しいのが現実です。百聞は一見にしかず。ご自分でご覧になるのが一番です。
5.術後すぐにベイスターズグッズを買いに関内へいける。
これも実話です(笑)。手術終了後にその足で関内へ行かれました。術後に生活制限はほとんどありません。術後に控えていただくのは正座・蹲踞(そんきょ)のような膝を曲げる姿勢を長時間とること、事故を起こした時の賠償責任問題を避けるために運転を控えることだけです。それ以外にはなにもありません。手術当日夜にいつも通りに8000歩も歩かれた方もいます。
6.手術翌日にバドミントンが出来る。
これまた実話です(笑)。静脈瘤の程度や手術の内容によりますが、術後の痛みはチクチクとした痛みだけのことがほとんどです。傷口も針穴程度ですので、すぐにシャワーを浴びることが出来ます。湯船につかるのは一週間程度は控えておきましょう。
デメリット
1.仕事を休めない
仕事を休まなくていいのはメリットではありますが、考え方は人それぞれです。日帰り手術を理由に一ヶ月以上に渡る長期の休みをとるのは難しいと思います。休んでもせいぜい一週間です。ほとんどの方は遅くても翌々日には仕事に復帰出来ています。
2.医療費が安く済んでしまう
これは考え方の問題です。日本の保険医療制度は複雑であり、自己負担割合や自己負担限度額などは収入や年齢によって様々です。医療費の金額に注意を払わない方もいらっしゃると思います。なんでもかんでも検査して、やたらと薬を希望する方もいます。これは患者側と医療側の双方のマナーの問題ですので、不必要な手術や投薬を避けるようにこちらからお話しています。
3.「入院」というイベントがない
「入院」というのは一大イベントです。ご本人にその気がないのに、周囲が騒いでしまうことがあります。世話焼き程度ならともかく、明らかに度を越したおせっかいということは多々あります。本人はともかくとして、イベント好きの周りの人にとって物足りないでしょう。あまり大騒ぎをしたくない、家族に迷惑をかけたくない方にとってはメリットかもしれません。
4.手術当日は運転が出来ない
手術当日だけは運転は控えてください。これは医学的な問題というより法的な問題です。手術当日は下肢に包帯を巻いてストッキングで圧迫するので、わずかに脚を動かしづらくなります。交通事故を起こさないためにも運転だけは控えてください。
当院はデメリットの多くは解決可能と考えています。
メリットがデメリットを大きく上回ると考えていますので、日帰り手術を推進すべきと考えています。
普通に考えたら、入院がいらなくて、時間が短くて、医療費が安くて、大騒ぎする必要もない、それで手術内容が同じだったら、日帰り手術ですよね。。ちょっとチクチクするぐらいは15分間だけ我慢すればいいですよね。。
みなさんはどう思いますか?