湘南平塚下肢静脈瘤クリニックブログ

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秋好院長ブログ

足の痛みと静脈瘤 その3

さて、次は皮膚科です。皮膚科に相談するべきかは患者自身でもある程度わかります。

 

整形外科=筋肉・骨・神経の痛み。内側の痛みやしびれ。運動や姿勢変化によって影響。

皮膚科=皮膚の痛み=表面の痛み。運動自体とは関係ないが、汗によって影響。

 

もちろん例外はありますが、ざっと分類するとこんな感じです。

 

平塚市では下肢静脈瘤そのものを皮膚科が治療することは原則的にありません。

日本の医療は自由標榜制であり、医師免許さえあればどの病気でも診ることは法的に問題ありません。医師不足がもっと深刻で交通事情が劣悪だった時代に、「医師が足りないところでは専門外の治療をするのもやむをえない、専門医ではなくても患者よりはずっと知識があるし、中途半端であってもゼロよりましだろう」ということで許容されていたと想像されます。「あの先生はなんでも診てくれるから偉い」と、患者側にもその意識が強く残っているのはその名残と思います。

 

わかりやすく言ってしまえば、山の中の一軒しかない食堂ではとんかつ、ラーメン、もりそば、オムライスとなんでもできる方がありがたいけど、都会でたくさんのお店があるところでは、とんかつはとんかつ屋、ラーメンはラーメン屋で食べたほうが美味しいにきまってます。おじいちゃんがもりそば、孫がオムライスを一緒に食べられるファミレスにも存在価値がありますが、味は専門店には遠く及ばないのが現実です。

 

幸なことに平塚市はそのようなフェーズをすでに脱しています。総合診療医と専門医、専門医同士、病院と診療所というように連携が進んでいます。

下肢静脈瘤による皮膚炎であっても、手術は血管外科、皮膚炎は皮膚科とそれぞれの専門に応じて完全に分業がされています。また、軽症な皮膚炎はクリニックで外来治療、重症な皮膚炎は病院で入院治療と皮膚科内でも良好な連携がとれています。これは平塚市ではクリニック・総合病院ともに極めて優秀な皮膚科医集団に恵まれているという特殊事情のおかげで、良好な協力関係が成立しているためです。

 

さて、静脈瘤でなんで医療連携のめんどくさい話なのよ、ということですが、これは静脈瘤による皮膚炎・潰瘍のためです。重症の静脈瘤による皮膚炎や潰瘍のために皮膚科をずっと受診していることはよくあります。また、リベド血管炎などの珍しい病気の判別をつけるために血管外科から皮膚科に相談することもあります。潰瘍自体は別の皮膚科的要因なんだけれども、静脈瘤の存在のために治りが悪いような場合は皮膚科から血管外科に相談があります。

 

静脈瘤治療においては皮膚科と血管外科は相互に補完しあう関係であり、2つの科を並行して受診し続けることはよくあることです。そのため、よりよい治療のためには良好な連携が必要なのです。

 

足の痛みと静脈瘤 その2

さて、静脈瘤以外で足が痛くなる原因として他になにがあるでしょうか?

 

ここからは科ごとにわけて考えてみましょう。科ごとにわけて考えれば、静脈瘤の治療の前後あるいは並行して行く科がわかりますので便利だと思います。

 

まずは整形外科です。というのは、高齢化社会を反映して整形外科的疾患を抱えている人が多いからです。

若い人だったら症状を出さないような程度の静脈瘤でも、筋力が低下し、関節に不安を抱えている高齢者だと話は別です。ちょっと足が重くなるだけで、階段を登るのが億劫になる、外出が面倒になって引きこもるということになります。「高齢者の静脈瘤は手術する必要ない」ということを仰るドクターもいますが、それはいかがでしょうか。高齢者だからこそ、軽度な静脈瘤でも行動の妨げになることもあるようです。

 

では、整形外科的疾患で足の痛み、特に静脈瘤による痛みと混同しやすい痛みはなんでしょうか?

頻度として多いものは膝関節と脊柱管狭窄症です。

高齢による膝の痛みはピンとくると思います。

脊柱管狭窄症とは、背骨の中を通っている脊髄から出る神経がなんらかのきっかけで圧迫されることです。圧迫・刺激を受けた神経の支配領域に痛みや違和感があるように脳が判断します。難しいのは、「痛み」というのは外から見てもわからないことです。その痛みが膝からくるのか、腰からくるのか、静脈瘤からくるのかは本人にはわからないし、ドクターが専門知識、経験を動員してもわからないことがあります。

このような場合は患者と相談して治療を組み立てます。

多くの高齢者にとって大事なことは、明日も来週も元気に歩けることであり、残った時間を有意義に過ごすことです。そのためには完璧な診断・治療よりも妥協してでも手軽に手っ取り早く症状を緩和することが優先になるときもあります。患者ごとにケース・バイ・ケースで判断するしかありません。

 

次回は皮膚科の疾患です。

 

 

足の痛みと静脈瘤 その1

静脈瘤があると足が痛くなることがあります。

 

多くの場合で以下のようなタイプ・表現の痛みです。

#1足がだるい。足が重い。

#2ずっと立っていると足がじんじんしてくる。

#3夜中や早朝に足がつる。

 

このような痛みは静脈瘤による足の痛みとしては典型的なものであり、手術をすると高確率で改善します。

 

#1、#2の痛みについては静脈瘤による足の痛みとして理屈があっており、手術をすると良くなることが多いです。現役世代で他に病気がない方はかなりスッキリとするようです。ただし、近年は高齢化社会を反映して、他に病気を持っていたり、病気とまでは言えなくても年齢による筋力の低下や関節の痛みなどがあってすっきりと良くならないケースも残念ながらあります。

 

#3の足のつりは静脈瘤特有の症状です。手術をすると夜中に起きなくなるため大変に感謝されます。

 

さて、問題なのは静脈瘤以外で足に痛みをきたす病気が他にあるか、ということです。

結論から言うと、あります。しかも、結構な確率で重なっていることがあります。

このような場合には症状を聞いて、見分けていく必要があります。その上で順序付けをして治していくことになります。

2018年度のインフルエンザワクチンについて

10月1日よりインフルエンザワクチン接種を開始しました。

以下に簡単にまとめましたので参考にしてください。

 

#平塚市、秦野市、伊勢原市の公費接種が可能。

#自己負担での接種は2700円。

#インフルエンザワクチンについては電話での完全予約制。

 

インフルエンザワクチンについては供給不足等による混乱を避けるために電話での完全予約制とします。二週間先まで予約が可能です。

 

ワクチンの供給が不安定な場合にはネット予約や飛び込みでの接種はお断りする場合があります。ご了承ください。

暑さと静脈瘤

今年の夏は暑かったですね。と思っていたら急に涼しくなりました。

 

さて、今回は暑さと静脈瘤の関係です。

 

夏になると静脈瘤の患者さんが静脈瘤クリニックに殺到します。

皮膚炎や足のだるさなどもやや増悪する印象です。もしかしたら温度上昇による血管拡張なども関係あるのかもしれません。ただし、これについては科学的解明が済んでいないので断言はできません。

一番わかり易い理由は、半ズボンやスカートになると他人に指摘されることが増えるためです。自分ではいくら気にしていなくても、他人様に言われると嫌なものです。

 

それでは、静脈瘤の手術に一番良い季節はいつでしょうか?これは断言できますが、秋冬です。

 

当たり前ですが、手術の後にはガーゼや包帯を巻きます。静脈瘤手術の場合には弾性包帯や弾性ストッキング(着圧ストッキング)を使用します。暑いときにはこれが蒸れるんです。それで痒くなることが多いです。ところが涼しくなるとこれがほぼゼロになる。

 

昨年度はストッキングや包帯の蒸れが高率にありました。そのため、当院の超優秀(本当に!)な看護師二人が研究と改善を重ねて、ほとんど蒸れない方法を確立しました。ただし、それでも今年の夏の暑さは特別で2−3割程度は蒸れがありました。やはり自然には勝てませんと実感しました。

 

夏の外来でも、休みの事情や潰瘍や皮膚炎など重症で早急にやる必要がある場合を除いて、なるべくは秋冬に手術を受けるように勧めています。1−2月の手術なんか最高です。全く蒸れないし、ストッキングや包帯が温かくてありがたいと言う人すらもいらっしゃいます

せっかく受診したのになんでそんなにわざわざ待たせるんだと苦情を言われることもあります。お気持ちもよくわかりますが、17年間にわたり、何千人〜何万人も診てきた経験で良かれと思って申し上げていることです。(逆に重症の患者さんで無自覚の方には、蒸れるけどすぐにやったほうがいいとはっきりと申し上げています。)

 

というわけで、涼しくなって他人様に言われなくなったり、楽になったからとほっておかずにきちんと受診しましょう。重症化してから慌てて手術をするよりも、手術をされる方もする方もはるかに楽です。

 

クリニック概要

医院名 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック
診療科目 内科・血管外科
住所 〒254-0043
神奈川県平塚市紅谷町14-20 FT共同ビル3F
TEL JR東海道・湘南新宿線「平塚駅」北口・西口より
徒歩3分
電話 0463-74-6694
休診日 日曜日、祭日、土曜日午後
診療時間 日・祝
9:00~
12:00
13:00~
18:00

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