秋好院長ブログ
スギ花粉症免疫療法の開始時期について
投稿日:2018年1月29日 カテゴリー:お知らせ, 免疫療法
例年の関東地方のスギ花粉の飛散時期は2月から4月にかけてと言われています。
スギ花粉が飛散している期間にスギ花粉症免疫療法を新たに開始することは出来ません。(既に開始済みの方は継続できます。)
スギ花粉免疫療法を花粉飛散時期に新たに開始すると症状が増悪する可能性があるため、保険で認められない恐れがあります。
このため、新たにスギ花粉免疫療法を開始するのは5月以降となります。
繰り返しますが、2月以前に既に開始済みの方は2月から4月にかけても継続することが可能です。
スギ花粉症でこの時期にお悩みの方の相談や対症療法はいつでも可能です。その際に免疫療法の予約をすることを勧めます。
手術の勉強
投稿日:2018年1月24日 カテゴリー:下肢静脈瘤について, 日記
この二週間ほどある先生のところに手術法の勉強に伺いました。
相手方に万が一にもご迷惑をおかけすると申し訳ないのでお名前は伏せますが、大変に素晴らしい手術でした。
独自の理論を構築されており、現在の学会での主流の学説では説明出来ない事象や症状を解決しうる方法でした。
ガリレオの「それでも地球は回る」という逸話にも象徴されるように、真実や事実というのは多数決や権威で決められるものではないものです。学会や行政の無理解にも負けずにご自分の信念を貫かれる姿勢には感銘を受けました。自分も見習いたいと思います。
また、井の中の蛙にはなってはいけないとの思いを新たにしました。クリニックオープン前にも色々な施設を見学して、色々と良いところを学びました。そのハイブリッドが今のクリニックの姿ですが、今後も休診日を利用して色々と吸収してよりよりクリニックを作りたいと思いました。
トキより少ない血管外科医
投稿日:2018年1月20日 カテゴリー:日記, 血管外科について
当院は下肢静脈瘤の専門家である血管外科医によって運営されています。
血管外科といっても一般の方はほとんど知らないと思います。実は多くの日本の医療関係者も知りません。診療所開設申請の時には保健所の人もしりませんでした。
アレクシス・カレルは血管吻合法と臓器移植の開発に対して1912年のノーベル医学生理学賞を贈られました。欧米ではそれぐらいにメジャーな診療科なんですけどね。
日本では色々な理由で血管外科はマイナーな存在でした。自分が血管外科を専攻することになったときには、医師仲間にさえ「それどんな科?何するの?」と聞かれました(T_T)。静脈瘤の専門家だよ、と答えても、「なんだ静脈瘤か」という反応でした。当時はレーザー治療もなく、血管外科医が細々とストリッピング術を施行している状況でした。静脈瘤の患者数にくらべて治療する血管外科医の数が少なすぎて手術まで一年待ちはざらでした。
どれくらい少ないのか気になりました。数年前の学会でのアンケート調査では血管外科医を標榜して活動している医師は約200名です。日本で絶滅危惧種といえばトキです。トキより少ないとちょっと不安ですよね。というわけで環境省のページに行きました。http://www.env.go.jp/nature/kisho/hogozoushoku/toki.html
結果はなんと、飼育下に202羽、野生下に139羽、計341羽。辛うじて野生のトキよりは多いですが、総数ではトキの方が多い!
世界で珍獣といえばパンダ。パンダと比べるとどうなんでしょうか?WWFのページに行きました。https://www.wwf.or.jp/activities/2015/03/1252807.html
パンダは1,864頭!珍獣よりはるかに少ない血管外科医、ということは「珍医」か?がんばれ、血管外科!
専門医制度の整備の際にも血管外科医は数が少なすぎて独自の制度を持つことが出来ず、心臓外科と統合して「心臓血管外科専門医」となりました。しょうがないですよね、トキより少ないんだもん。
パンダの子供はニュースになりますが、血管外科医に子供が生まれてもニュースになりません。。パンダが羨ましいです。
冗談・愚痴はさておき、今年の目標は血管外科診療所として血管外科診療を地域に定着させること、血管外科における病診連携(病院と診療所の連携)を深化させること、です。楽しみな一年です。
2018年度診察開始
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
本日より診療開始です。
年末年始はしっかりと休みをとりました。休みの間にも新たな知識や考え方を吸収しました。そのようなことは毎日の手術で疲れている時には出来ません。改めて休養の重要性がわかりました。
“You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.”
(人生の出来事を前向きにつなげることは出来ない。それぞれの出来事をつなげることは人生を振り返った時にしか出来ない。だから、出来事同士がいつかはつながって意味を成すことを信じなければならない。)
iPhoneを作ったSteve Jobsの言葉です。
人生には色々な出来事があって当然です。自分の望まぬことも多々ありますが、それをきっかけとして最良の出来事が生まれることもあります。大事なことは何も起こらないことではなく、起きたことを受け入れてどのように意味のあることにするかなのかもしれませんね。
今年は何が起こるのでしょうか。楽しみな一年です。