秋好院長ブログ
暑さと血栓
投稿日:2018年7月19日 カテゴリー:お知らせ, 下肢静脈瘤について, 血管外科について, 足のむくみ
めちゃくちゃ暑いですね。
あまりの暑さなので涼しいうちに通勤するように心がけています。
血栓の形成にはウィルヒョウの三要素 (Virchow’s triad)という以下の3つの大きな要因があると言われています。
1.血管内皮細胞の傷害 2.血流の緩慢 3.血液性状の変化
このうち、暑さで問題となるのは3つ目の血液性状の変化です。暑さで汗を大量にかくと脱水になります。
そうなると血液中の水分が減少して、血球成分が相対的に増加します。そうなると粘稠度の増加となります。
いわゆる血液がドロドロになるという状態です。(実際にはドロドロとまではなりませんが。)
これだけで血栓がいきなりできるということはありませんが、これに加えて、タバコや高脂血症(=1.血管内皮細胞の傷害)、長時間の正座や旅行(=2.血流の緩慢)が加わると血栓ができます。
予防方法は簡単です。水を飲めばいいだけです。常に500mlのペットボトルを持ち歩いてのどが乾いたら飲む、ただそれだけです。
これで脱水状態が改善して血栓がかなり予防できるのだからやらないと損です。
もう一つは暑い時間帯には家で涼んでいるということです。特に高齢の方はあえて暑い盛りに動く必要はないと思います。
当院でも高齢の方はなるべく夕方に予約を入れるようにしています。