秋好院長ブログ
インフルエンザワクチン入荷
投稿日:2017年11月9日 カテゴリー:お知らせ, インフルエンザ
インフルエンザワクチンが全国的に不足しています。
当院もインフルエンザワクチン予約を一時的に停止していましたが、20人分が入りましたので予約を再開しました。
希望の患者様は早めに電話で予約して下さい。
(インフルエンザワクチンは混乱を避けるために完全予約制にしています。)
当院での接種は2500円(税抜)です。
予約は下記電話からお願いします。
0463-74-6694
足がつる人にカルニチン
投稿日:2017年11月8日 カテゴリー:お知らせ, 下肢静脈瘤について
下肢静脈瘤で足がつるのは有名な話です。下肢静脈瘤の手術をするとスッキリと治る人がほとんどです。
しかし、下肢静脈瘤がないのに足がつる人がいるのも事実です。漢方薬が有効なことが多いですが、漢方薬を使っても治らない人もいます。
そんな方にはカルニチンです。カルニチン欠乏症によって足がつっているのかもしれません。
カルニチンという言葉に耳慣れない人がほとんどだと思います。
カルニチンはそのほとんどが骨格筋に存在しています。しかも、体内の合成だけでは不足し、大半は赤身肉から摂取されます。噛む力が弱くなった高齢者や野菜中心の生活の人はカルニチンが不足しがちです。そのために足がつることもあるようです。
ただし、下肢静脈瘤で足がつっている方はカルニチンを飲んでも効きません。原因が異なるからです。まずは下肢静脈瘤をきちんと治療してからカルニチンや漢方薬を飲むようにしましょう。
もちろん保険適応です。当院でも処方することができます。
ヒルドイドローション・ヒルドイドソフトクリーム
投稿日:2017年10月31日 カテゴリー:お知らせ
ヒルドイドローションやヒルドイドソフトクリームを美容目的で転用していることが今朝のテレビで話題になりました。
ヒルドイドローション・ソフトクリームで確かに肌はきれいになります。良い薬であることは間違いありません。
当院でも術後の肌の荒れなどに使用していますが、傷だけでなく肌質も良くなり、皮下出血もきれいに消えます。ソフトクリームはこれからの季節ではしもやけなどにもとても良く効きます。
ただし、美容目的の使用なのに保険で処方してもらうことには反対です。ましてやアトピーの子供のためと称して保険で処方してもらい、それを大人が美容目的で使うことはモラルに反していると思います。患者の言葉を信じるしか無い医療側には止める手段はなく、一部の患者のマナーの問題といえます。
医療保険の資金は有限であり、逼迫しています。美容医療で資金を消費してしまえば、癌や子供の病気の治療の予算を確保できなくなります。
そうはいってもヒルドイドローション・ソフトクリームの入手方法が保険医療にほぼ限られている以上はモラル違反は減らないと思います。現実的な解決方法はヒルドイドローション・ソフトクリームを手頃な値段の自費診療で入手できるようにすることです。
当院では美容目的でのヒルドイドローション・ソフトクリームを自費診療で3000円(50グラムチューブ)で販売することにしました。保険診療より高くなるのはやむを得ないのですが、それでも市販の高級美容クリームよりはずっと安価だと思います。
術後の患者さんはこれまで通りに保険で処方が可能です。術後の皮膚の荒れのために使って下さい。
保険医療はみんなが保険料を出し合って、いざという時に支え合う制度です。モラルを守って制度を利用しましょう。
レーザーと高周波治療、どちらがよい?
投稿日:2017年10月26日 カテゴリー:下肢静脈瘤について, 当院での治療例
今回は患者様から質問があったので、レーザーと高周波治療どちらがよいか?という話題です。
院長は市民病院時代に高周波治療を行っていましたが、現在は波長1470nmのレーザーのみを使用しています。両方を使った経験からいうと、波長1470nmのレーザーに軍配があがります。あくまでも私見ですが。
市民病院時代に高周波治療を導入したのは、当時は旧式の波長980nmのレーザーしかなかったからです。旧式の波長980nmのレーザーと比べると高周波治療に軍配があがります。波長980nmのレーザーは痛みも強く、再発率も高く、率直にいってストリッピング治療の方がずっとましなのではないかと思うぐらいです。旧式の波長980nmのレーザーは今となっては使われていないと思います。
現在主流の波長1470nmのレーザーは術後の痛みもほとんどなく、再発もほとんどありません。当院の初期300例では24時間以内に伏在静脈は完全閉塞しています。
では、波長1470nmのレーザーと高周波治療にはどのような違いがあるのでしょうか?
1.焼く温度
高周波治療では約120度に温度をコントロールしながら焼きます。これに対して波長1470nmのレーザーは約1200度です。この温度の違いのために高周波治療の方が痛みが少ないという主張をする向きもありますが、実際に使って比べてみた感想としてはほとんど差はありません(笑)。なぜならばどっちもほとんど痛くないから。統計上でわずかに違いはあるようですが、実感として大差ないと思います。
2.カテーテルの太さ、硬さ
高周波治療カテーテルとレーザーカテーテルを実際に見比べればわかりますが、圧倒的に高周波治療カテーテルの方が太くて硬いです。レーザーカテーテルの方がずっと細くてしなやかです。このためカテーテル挿入時の痛みや傷跡は高周波治療の方が大きくなります。また、太くて硬いカテーテルでは曲がりくねった伏在静脈にはうまく入らないことがあります。院長自身も何度か市民病院で苦労した経験があります。
3.術後の閉塞率
これに関してはほとんど変わりません。波長1470nmのレーザーの方が優れているという意見もありますが、院長自身の経験ではあまり変わらないようです。
まとめると、
波長980nmのレーザー<<<<<<高周波治療<<波長1470nmのレーザー
です。
あくまでも私見ですが、両方使った経験からはそう思います。当院も高周波治療を併用しようと当初は考えていましたが、あまりにも波長1470nmのレーザーがいいので現在はレーザーしかやっていません。また、ストリッピング術もほとんどやっていません。高周波治療だとカテーテルが通らないケースなどでストリッピング術が必要なケースもあったのですが、レーザーカテーテルが使いやすいためにそういうこともなくなった次第です。
パワーアップ計画進行中
投稿日:2017年10月25日 カテゴリー:お知らせ, 下肢静脈瘤について
もうすぐ開院6ヶ月です。この間に700人以上が受診し、300例以上の手術を行いました。
全例を院長が担当しています。
もともとこの地域の中核病院で血管外科をやっていたので、医療事情は承知していたつもりだったのですが、開業してからはクリニックと病院では医療事情が異なることがわかりました。
当院の治療プロトコールは中核病院血管外科での経験と静脈瘤クリニックの先輩方の経験のハイブリッドでした。これもいいプロトコールだったと自負していますが、想定外の状況もありました。
例えば、
「自転車に乗って手術を受けに来ていいですか?」
「収穫の合間に手術をしたい」
「手術後いつから筋トレしていいですか?」
中核病院では入院手術がメインだったので、自転車の問題は経験しませんでした。ところが平塚の高齢者は自転車移動が多いので、日帰り手術では大事な問題なのです。
収穫の問題は先輩方のクリニックでも想定されていませんでした。多くの日帰り手術クリニックは都内もしくは横浜駅付近などの都市部にあるためです。
筋トレの問題は完全に想定外でした。とりあえずだめと言っとけばいいのかもしれませんが、せっかくついた筋肉が落ちてしまうことを考えるとそういうわけにもいきません。己の未熟さを悟りました。
こういった経験を盛り込んでより幅広い患者様に対応出来るように治療プロトコールを磨いています。
早速ですが、術前と術後の説明文書を改訂しました。患者様のなかには一回目と二回目の手術で説明ややり方が違うと戸惑う方もいると思います。
状況に合わせて小回り良く対応していくこと、どんな患者さんでも同じように治療を受けられるようにやり方を常に磨くことが専門クリニックの使命なのです。ご理解いただければ幸いです。