秋好院長ブログ
スギ花粉症に対する免疫療法
投稿日:2017年6月15日 カテゴリー:お知らせ, 免疫療法
静脈瘤クリニックで免疫療法?と思われるかもしれません。
実は院長のハーバードでの研究テーマは移植免疫学だったんですね。特に免疫制御細胞やcostimulatory pathwaysといったことをやってました。移植後の患者さんでどうやって拒絶反応を抑えるかといったことを研究していたんです。話題のオプジーボとはコインの裏表のような関係です。癌の免疫療法は癌細胞が免疫による監視システムから逃げられないようにしたり、逆に免疫を利用して癌細胞だけを狙って攻撃する治療法です。
そもそも院長の高校時代の夢は生物学者、特に免疫学の研究者だったんです。
というわけで、今回はスギ花粉症に対する免疫療法に関する話題です。専門的に表現すれば、スギ花粉症に対する免疫寛容の誘導です。当院では、スギ花粉症を対象とした減感作療法舌下免疫療法薬「シダトレン®スギ花粉舌下液」による花粉症治療を行っております。
舌下免疫療法とは、アレルギーの原因となるスギ花粉を少量から投与することで、身体をスギ花粉に慣らさせます。アレルギー症状を和らげ根本的な体質改善が期待できる治療法で、健康保険の適用となっています。
シダトレン®はどこの病院やクリニックでも処方可能というわけではありません。 講習会及び 講座を受講し、所定のテストに合格したアレルギーに詳しい登録医師でないと処方できません。湘南平塚下肢静脈瘤クリニックは処方可能医師と医療機関に登録されております。
スギ花粉の飛散が終了したちょうど今の時期から12月頃までが、治療開始時期として適切です。スギ花粉症に悩まれてきた方、もう少し詳しく舌下免疫療法について知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
今回はシダトレンの紹介でしたが、いつかイギリス史上最高の研究者と言われた免疫学者である Peter Brian Medawar(1960年 ノーベル生理学・医学賞)や慶應義塾大学医学部の創設者である北里柴三郎(第一回ノーベル生理学・医学賞候補)についてもお話できるといいですね。