秋好院長ブログ
下肢静脈瘤手術のベストシーズンはいつか?
投稿日:2018年2月7日 カテゴリー:下肢静脈瘤について, 当院での治療例
患者さんと話しているうえでよく話題になるのが、いつ手術するかです。
夏と冬の手術を比べると冬の手術の方がずっと楽です。
理由1 弾性包帯や弾性ストッキングでかぶれない。
下肢静脈瘤術後は弾性包帯と弾性ストッキングを着用します。夏はこれが暑い!そして、かぶれたり、あせもになります。
どの患者さんも夏は弾性ストッキングの文句をいいます。これに対して、冬は誰も文句を言いません。「寒かったからちょうどいい」という声すらあります。
理由2 混んでない。手術日の融通がきく。
夏になると下肢静脈瘤クリニックは繁忙期に入ります。スカートや半ズボンで他の人に指摘される機会が増えるためです。また、テレビ番組でも特集が組まれることが多いので、テレビを見た方からの問い合わせが急増します。手術の予約どころか診察の予約をするのも一苦労になります。
一般の内科診療所は冬はインフルエンザや風邪でごった返しますが、下肢静脈瘤クリニックは冬はそれほど混雑しません。待ち時間も少ないです。(インフルエンザワクチンやインフルエンザチェックの穴場になるので、それを狙って来る人がいるぐらいです。)
夏になるとどの下肢静脈瘤クリニックも手術待ちが1ヶ月や2ヶ月はあたりまえですが、冬ならば仕事にあわせて手術日の都合もつけやすいです。
理由3 通院が楽。
当院は湘南エリアにあります。夏休みシーズンは行楽客で道路の渋滞があります。
平塚市内や秦野・小田原〜茅ヶ崎の患者さんなら問題はありませんが、それより遠方になると渋滞で一苦労のようです。
遠方の患者さんは冬の間の受診がお勧めです。
理由4 春夏にスカートや半ズボンを履くのに間に合う。
下肢静脈瘤の手術後は軽く内出血します。この内出血は1週間目ぐらいがピークで一ヶ月間でほとんど消えます。見た目だけの問題で痛みはありません。しかし、女性の患者さんですと見た目を気にしますので、この期間は長ズボンを履くようです。
冬の間に手術をすれば、どのみち長ズボンを履いているので内出血は関係ありません。しかも、針穴の傷跡は2ヶ月もすればシミ程度になりますので、血管のボコボコが気になって履けなかったスカートや半ズボンが今年の春夏から履けるようになります。
まとめると、
冬の間に手術が出来る患者さんは冬の間にやるのがおすすめです。
特に、遠方の患者さんには冬の間がおすすめです。渋滞もなく、日程の融通もきくので、通院がとても楽です。
近場の患者さんや弾性ストッキングの暑さが気にならない患者さんはいつでも大丈夫なのかもしれません。その場合でも夏休み期間中等の手術を希望される方は早めの受診で手術枠を予約した方が楽だと思います。