秋好院長ブログ
新規治療について(スーパーグルー治療)
投稿日:2021年6月28日 カテゴリー:お知らせ
集団免疫の早期達成のために職員総出の休日返上でワクチン接種に取り組んでいますが、本業もおろそかにはしていません。
スーパーグルー治療を導入しました。完璧な治療ではありませんが、適切な適応であればレーザー以上の威力を発揮することもあります。興味がある方はご相談ください。
スーパーグルー治療は静脈瘤内に瞬間接着剤を注入して固めてしまう治療です。同様の治療として硬化療法がありますが、硬化療法は静脈瘤を表面だけ修正するので、根本から治すわけではありません。そのため、再発率が高いのが難点です。スーパーグルー治療は静脈瘤を根本から治すことができる治療です。そこが硬化療法との大きな違いです。
スーパーグルー治療がレーザー治療より優れている点は術後のダウンタイムが短いこと、痛みが少ないことが挙げられます。
スーパーグルー治療がレーザー治療より劣っている点は、アレルギーや長期成績が不明なこと、レーザー治療と比べて高額なことです。
細かいことを挙げていくとかなり長くなりますが、当院の現時点での印象としては高齢者に適した治療であると思います。ダウンタイムが少ないことはもちろんですが、高齢者は自己負担割合が低い上に自己負担限度額も2.5万円と低いので経済的負担もレーザーと変わりません。
現役世代にやってはいけないというわけではありませんが、アレルギーのリスクや長期成績が不明な点を考慮するとレーザー治療との差額を払うだけの価値があるかは現時点では不明です。というのは、コロナ騒動のためにスーパーグルー治療の普及が遅れており、データが集まっていないうえに討議が進んでいないからです。将来的にデータが集まってからでよいのではないかと思います。おそらく、来年には本格的に開始できると思います。
当院でのこれまでの経験では、うまくツボにハマった場合のスーパーグルー治療は効果絶大ですが、じゃあ、どこがツボなのか、どういうことがコツなのかということはレーザー治療と比べるとまだわからないことも多いです。従って、慎重に実施しています。逆にいうと当院からグルー治療を積極的に勧めた場合というのは、適応に確信を持って勧めている場合と考えてもらって結構です。
将来的には症状などによって使い分ける指針ができると思います。下肢静脈瘤専門クリニックとしてしっかりと準備は進めていきたいと思います。