静脈溜治療

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下肢静脈瘤とは

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下肢静脈瘤は一部の人々が煽るような危険な病気ではありませんが、たしかに手術でしか治りません。しかし、血管外科医の手術を受ければ楽にきれいに良くなります。
下肢静脈瘤とはふとももやふくらはぎの血管がぼこぼこと膨らむ病気です。膨らんで見た目が悪くなるだけでなく、そこに血がたまってしまうことによって足がだるくなったり、色が黒ずんだり、皮膚が壊死してえぐれてしまうよう(潰瘍)になります。こうなってしまうと手術をしないと症状が改善しません。
下肢静脈瘤は自然には治りません。また、薬で治すことも出来ません。これは下肢静脈瘤の本質が伏在静脈の静脈弁の物理的破壊だからです。静脈弁は一度壊れるとどうにもならないのです。このような静脈は悪さをするだけなので、とってしまうか、塞いでしまうしかありません。

下肢静脈瘤についての「よくある質問」は、こちら»

当クリニックでの静脈瘤治療について

静脈瘤の治療法はおおきく三つに分けられます。
1.レーザーやラジオ波による焼灼術

この方法では静脈瘤の原因となる伏在静脈を発熱するファイバーカテーテルを用いて内側から熱で焼き潰して塞いでしまいます。このときに発熱に使われる手段がレーザーやラジオ波です。
レーザーやラジオ波による焼灼術の特徴は傷が残らないことです。針を使ってカテーテルを静脈内に挿入しますので、終わった後は絆創膏で済みます。膝下のぼこぼことした血管はそこだけ針穴程度の傷をつけてくるくると巻き取ります。この傷も数ヶ月でほとんど目立たなくなります。
また、ストリッピング術と比べて痛みがずっと軽いのも特徴です。 手術翌日から普通に立ち仕事が出来るので自営業の方でも気軽に手術を受けることが出来ます。

レーザーやラジオ波による焼灼術についての詳細はこちら»

2.ストリッピング術

この方法では静脈瘤の原因となる伏在静脈内にワイヤーを通して引き抜きます。ストリッピング術は長い歴史を持ち、あらゆるタイプの静脈瘤に対応する方法がすでに確立されています。
残念ですが、レーザー高周波焼灼術が登場してから静脈瘤について学んだ一部の医師はストリッピング術が不得手あるいはそもそも出来ないために、無理な焼灼術を施行して再発を招いているようです。焼灼術では良好な効果が期待出来ないタイプの静脈瘤には当院では最初からストリッピング術をおすすめしています。

ストリッピング術についての詳細はこちら»

3.硬化療法

この方法ではボコボコとした血管内に硬化剤を注入した後に外から圧迫を加えて血管内腔を糊付けして膨らまないようにする方法です。 この方法のメリットはうまくいった場合は傷跡も残らず、痛みもありません。デメリットは硬化剤が血管外に漏れた場合の潰瘍や黒ずみ、血管内に血栓を形成した場合の痛み、高い再発率です。

この3つの治療方法の全てを出来るのは血管外科医のみです。 当院では全ての治療を日帰りで行っています。例外的に複雑な成り立ちの静脈瘤、他に重い病気をお持ちの方、不安でどうしても入院を希望される方は近隣病院へ紹介したうえで院長が赴いて手術を行います。

オーダーメイド治療について

院長の経験では9割以上の患者様が1か2の選択肢のどちらかを選択されます。残りの1割の患者様では下肢静脈瘤の状況と患者様の希望に応じて、オーダーメイドで手術を組み立てます。定型的なレーザー高周波焼灼術やストリッピング術の患者様よりカウンセリングと説明のための外来が1-2回ほど多くなってしまうかもしれませんが、検査も手術も全て保険でカバーされますので安心してください。実際のお支払いはレーザー高周波焼灼術やストリッピング術とほとんど変わりません。

当クリニックでの下肢静脈瘤日帰り手術治療の流れ

1.全身検査

下肢静脈瘤でいらっしゃってもご病気は下肢静脈瘤だけとは限りません。下肢静脈瘤と思い込んでいても、そうではないこともあります。
本当に下肢静脈瘤なのか、他に病気が隠れていないかを徹底的に検査します。

2.下肢静脈瘤を徹底的に検査

下肢静脈瘤の分布や成り立ちをエコー、CT等でしっかり調べます。
下肢静脈瘤のなかには手術をしてはいけない静脈瘤や複雑な成り立ちの静脈瘤もあります。きちんと検査をして最適な治療方針を策定します。
1.と2.をしっかりとやって手を抜かないことが、血管外科専門医と静脈瘤だけしかできない医師の大きな違いです。

3.手術

当日は局所麻酔で手術をします。(歯を抜くときと同じ麻酔です。)
手術後はご自分で歩いて帰れます。バスや電車に乗ることも可能です。ご自分で運転して帰ることは避けた方が無難です。
シャワーは翌日から可、湯船につかるのは一週間後から可です。

4.術後フォローアップ

焼灼した静脈がきちんと焼き潰れているか、合併症が起きていないかをきちんとフォローアップします。ほとんどの患者さんは問題ありませんが、念のために術後すぐを含めて定期的に超音波検査でチェックします。

5.卒業です!

一年経って、きちんと良くなっていること、追加手術が必要ないこと、合併症がないことを確認して卒業です。

最後に

下肢静脈瘤には家族性があることが経験からわかっています。卒業後も今回は手術が必要なかった方のご自分の足に静脈瘤が生じたときやご家族に下肢静脈瘤が生じたときには遠慮なくご相談ください。

下肢静脈瘤についての「よくある質問」
Q:下肢静脈瘤内に血栓は出来ることはありますか?

A:あります。血栓性静脈炎という病態になります。この場合、今まで柔らかかった静脈瘤が硬くなり、周囲が赤くなり、強い痛みを伴います。このようになった場合には局所麻酔で数ミリ程度の小さな傷をつけて、静脈瘤内の血栓を排出します。中の血栓さえとれてしまえば、痛みはすぐに治まります。ただし、血栓性静脈炎は繰り返すことがあるので、炎症が治まってから静脈瘤の根治手術を行うことを薦めます。

Q:エコノミークラス症候群とはなんですか?

A:エコノミークラス症候群という言葉はテレビや雑誌などで使われている俗称です。正式な医学用語では深部静脈血栓症といいます。テレビや雑誌などでは深部静脈血栓症に続いて起こる肺塞栓症も含めているようです。
足の先まで届いた血液が心臓に戻る時には、歩くときの筋肉の収縮を利用して下肢の筋肉がローラーポンプのように働いてゆっくりと静脈内を通って戻っていきます。ただし、寝たきりや長時間にわたって窮屈な姿勢で座っているとローラーポンプのような働きが失われてしまうので、血液は静脈の中で滞ってしまいます。血液は流れが失われると自然に固まる性質を持っているので、静脈内で血栓が出来てしまいます。これを深部静脈血栓症といいます。深部静脈血栓症になってしまうと、足の血液がうまく脱けなくなるので水がたまって足が強くむくみます。この血栓がなんらかの拍子に外れて血流に乗って肺まで到達すると肺塞栓症という状態になります。小さな血栓による肺塞栓症であれば無症状であることがほとんどですが、大きな血栓が飛んだ場合は肺と心臓の間の流れを妨げるので突然死することがあります。

Q:下肢静脈瘤を放置すると血栓が出来て肺に飛んで死んでしまうと言われた。本当ですか?

A:下肢静脈瘤内に出来た血栓が肺に飛ぶこと(肺塞栓症、エコノミークラス症候群)は厳密にはゼロではありません。院長は何千例もの下肢静脈瘤の患者を診察してきましたが、わずかに1例を経験したのみです。また、その患者さんも全く無症状で元気でした。頻度としては0.1%以下であり、現実的には心配する必要はないと考えます。ではどうして静脈瘤内に出来た血栓での肺塞栓症は心配ないのでしょうか?一つ目の原因として筋肉の奥深くを走る深部静脈は太く真っ直ぐであるのに対して、静脈瘤は細い上にくねくねと曲がっている事があげられます。静脈瘤に血栓が出来ても曲がり角などで引っかかってしまうので肺まで流れて行きにくいと言えます。むしろ静脈瘤内の流れを完全に妨げて血栓性静脈炎になってしまい、血栓が静脈壁とくっついてしまいがちです。二つ目の原因として、深部静脈に出来た血栓と異なり静脈瘤内の血栓はずっと小さい事があげられます。このため、万が一にも飛んでいっても何も起きないで済むのでしょう。

Q:静脈瘤を放置しておくとどうなっていきますか?進行しますか?

A:ゆっくりとですが進行していきます。下肢静脈瘤が自然によくなることはまずありません。最初は見た目が気になる程度だと思います。そのうちに足が重くなって、長時間の立ち仕事などが苦痛になります。ここまでの状態であれば手術を焦る必要は全くありません。手術をすればすっきりとよくなるからです。手術をする必要はありませんが、この程度の症状の患者さん達が手術後に最も喜ばれる印象です。誰でも足がきれいになって軽くなるのはうれしいものです。この段階を越えると、足に痒みが出て、皮膚が黒ずんできます。この状態をうっ滞性皮膚炎と言います。うっ滞性皮膚炎になった場合、治すには手術するしかありません。しかも、手術しても皮膚の黒ずみなどが軽くなるのには数ヶ月の時間がかかりますし、多くの場合で完全には消えません。うっ滞性皮膚炎になった場合、当クリニックでは早めの手術を薦めています。うっ滞性皮膚炎をさらに放置するとうっ滞性潰瘍になります。うっ滞性潰瘍になってしまうと、治療には数ヶ月かかります。静脈瘤を根本的に治すための手術をしないと潰瘍は決して良くなりません。

Q:静脈瘤を放置すると足が腐って切断する羽目になると言われた。本当ですか?

A:院長は静脈瘤の患者を何千例も経験してきましたが、下肢静脈瘤のために足が切断になった患者は一人も経験したことがありません。大昔にはそういうこともあったのかもしれませんが、今ではそういった話を耳にすることもありません。「足が腐る」というのは、うっ滞性潰瘍のことを指しているのではないかと想像します。下肢静脈瘤を放置するとひどい場合では皮膚表面が壊死してえぐれた状態(潰瘍)になることがあるのは事実です。そこまでになるのは稀なことですが、うっ滞性潰瘍になってしまうと治癒までに半年以上かかる上に皮膚に痕が残るのは事実です。そうなる前に手術をした方が賢明と思います。

Q:「下肢静脈瘤は夏になると増悪する」「下肢静脈瘤を放置すると死んでしまう」とテレビで言っていた。本当か?

A:テレビは非常に影響力の大きいメディアです。なかには病院や診療所の宣伝目的で出演して大げさなことをいう医師もいるようですが、多くの医師は患者さんの啓蒙や誤解を解くために善意で出演しています。ただし、インタビューなのに台本通りに発言するように要求されたり、編集の段階で発言の一部を切り取られて大げさに放送されたりするようです。テレビの言うこと全てを嘘と決めつけるわけではありませんが、鵜呑みにはしないで下さい。きちんと専門医を受診して意見を求めて下さい。ちなみに下肢静脈瘤は夏になっても増悪しませんし、放置しても死に至ることはありません。

Q:ストリッピング術と焼灼術で迷っています。どちらがいいですか?

A:それぞれの患者さんで違いますので一概には言えません。一般論として、傷を少なくしたい、痛みを少なくしたい、仕事や家事が忙しいのでダウンタイムを最小にしたいという患者様には焼灼術をお勧めします。一方で、金銭負担を最小にしたい、一週間程度のダウンタイムなら構わないのできれいさっぱり良くなりたいという方にはストリッピング術をおすすめしています。もちろん、静脈瘤の成り立ちや程度によっては患者さん本人の希望とは異なる治療を提示するときがあります。その際にはきちんと理由を説明しますのでご安心ください。

クリニック概要

医院名 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック
診療科目 内科・血管外科
住所 〒254-0043
神奈川県平塚市紅谷町14-20 FT共同ビル3F
TEL JR東海道・湘南新宿線「平塚駅」北口・西口より
徒歩3分
電話 0463-74-6694
休診日 火曜日、土曜日午後、日曜日、祝日
診療時間 日・祝
9:00~
12:00
13:00~
17:30

※月・水・木・金の午前中は手術を中心とした診療を行っております。初診の方は午後のご来院をお勧めしております。

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