湘南平塚下肢静脈瘤クリニックブログ

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秋好院長ブログ

下肢静脈瘤による足のかゆみ、黒ずみ

今回は下肢静脈瘤による足のかゆみと黒ずみについて解説です。

 

下肢静脈瘤になると足が痒くなることがあります。痒くなった場合には手術を勧めています。

痒くて掻き壊すとそこが潰瘍化(皮膚がえぐれた状態になること)することがあるからです。

手術をした後はかゆみがすっきり治まることが多いです。

 

では、なぜかゆくなるのでしょうか?

 

静脈瘤が出来ると静脈圧が高くなって赤血球が血管の外に滲み出します。

血管の外に滲み出た赤血球は壊れてしまいます。そうすると赤血球の中に含まれる鉄分(ヘモグロビン)が皮膚に沈着してしまうのです。

この鉄分を貪食するために白血球が寄ってきて炎症反応を起こします。白血球は炎症を引き起こしますので、かゆくなるのです。

 

治りかけの傷が痒くなりますよね。あれと同じ痒さです。

 

また、かゆみがある患者は皮膚の色が黒ずんでいることがあります。(色素沈着)

あれは沈着した鉄分の色なのです。鉄さびの色と同じだと思ってもらえるとわかりやすいと思います。

この色は一度つくとなかなか落ちません。これも鉄さびがなかなか落ちないのと同じだと思ってもらうとわかりやすいと思います。

 

残念ですが、黒ずみはいったんつくと手術をしてもなかなか落ちないです。落ちないわけではありませんが、数年はかかります。長い人だと10年くらいはかかります。

じゃあ、手術してもしょうがないじゃないか、と思われるかもしれません。しかし、手術をしないとどんどん色がついていく、痒くなる、潰瘍になるので治るのに非常に時間がかかるようになる上に、ほぼ間違いなく跡が残ります。

 

以上のことを考えると黒ずみやかゆみがある患者は先読みして手術をしたほうがいいと私は思います。

感動にレベルもラベルもない。

表題はバブル時代に一世を風靡した映像作家のお言葉です。

 

これはまさにその通りだなあと実感しています。

血管外科医の守備範囲・手術は大動脈瘤の破裂という超緊急手術から下肢静脈瘤の日帰り手術までに及びます。ある時は説明もそこそこにせっかちに手術室に運んで緊急手術をする一方で、ある時はお年寄りの足の悩みに耳を傾けます。(たまにせっかちの血が騒いで後悔します。すみません。)

 

当然ですが、医療は救命優先です。大動脈瘤の破裂と下肢静脈瘤の日帰り手術のどちらを優先するかといえば、破裂の手術です。

一方で、手術が終わった時の患者の喜びにはそれほどの差はないのが実感です。命拾い「まで」した人も足が軽くなった「だけ」の人も精一杯感謝してくれます。そこにはレベルの違いはないのです。

 

また、手術「まで」受けた人も話を聞いてもらった「だけ」の人も同じように感謝してくれます。

せっかちな私をフォローして患者さんの悩みに耳を傾ける看護師・医療事務の支えがなければクリニックは成立しません。

感謝・感動にラベルはないことを優秀なスタッフから教わりました。スタッフと日々を過ごすなかでつくづくそう思います。

医療従事者として秀でているだけでなく、生活者としての知恵に優れた人達だと思います。

 

毎日が勉強ですね。

勉強会での講演

昨日はある勉強会で「下肢静脈瘤の最新の治療」ということで講演をしました。

当院の行っている治療、また、レーザー治療の未来と課題についてお話しました。

 

また、京都からいらっしゃった高名な循環器内科の先生の特別講演も拝聴しました。とても勉強になりました。伏見スタディという日本発の有意義な研究を率いている方なのですが、湘南・平塚でもそういう臨床研究が出来たらいいな、と思いました。

 

とても有意義な会でしたが、反省点も2つ。

1.演者にも関わらず、ネクタイとスーツを忘れてしまった。出勤後にはっと気づき、ありあわせのジャケットとチノパンツで出席しましたが、他の演者の方はびしっとしたスーツなのに、一人で真冬にクールビズという失態を犯してしまった。

2.会場を見渡したら、カジュアルな方も多く、一般の方も多いように勝手に勘違い。「私もノーネクタイですが、皆さんもカジュアルですよね?一般の方や患者さんも多いようですので、分かり易く、噛み砕いてお話したいと思います」と壇上で宣言してしまった。後で聞いたら、全員が先輩開業医だった。

 

保守的で年功序列が色濃く残る医療界で、地雷原をまっすぐに渡ってしまったような気分です。

 

そんな気分でしたが、終わった後に患者さんの相談やご自身の相談を幾つか受けました。医療従事者も含めて静脈瘤で悩んでいる人は多いこと、周りに相談出来る人がいなくて医療従事者自身が困っているんだな、ということを実感しました。明日からまた頑張って外来をやろうと思いました。

 

細径ファイバーの使用感

今回はかなりオタクな話題です。

 

前回、細径ファイバーの初使用についてご報告しました。

当初は品薄だったのですが、供給も安定してきて当院では特殊なケースを除いて細径ファイバーのみを使用することにしました。

 

とにかく傷が小さいことがその理由です。従来のレーザーファイバーも十分に細かったのですが、細径ファイバーはさらに細いので点滴の針に入ります。当院では術後1週間後に傷の具合を拝見しますが、その時にはもう傷がわからなくなっています。点滴の傷も1週間もすれば殆どの人はわからなくなりますよね。同じことです。恥ずかしながら傷を探してしまいました。

 

私が17年前に下肢静脈瘤の治療を開始した時にはこんなことは想像もできませんでした。当時は入院のうえで全身麻酔で傷が大きいのが当たり前、そのなかで自分達は傷を小さくして入院期間も短いのが自慢でした。今では日帰り手術が当たり前で傷も針穴です。

 

医学の進歩はすごいですね。

下肢静脈瘤手術のベストシーズンはいつか?

患者さんと話しているうえでよく話題になるのが、いつ手術するかです。

 

夏と冬の手術を比べると冬の手術の方がずっと楽です。

 

理由1 弾性包帯や弾性ストッキングでかぶれない。

下肢静脈瘤術後は弾性包帯と弾性ストッキングを着用します。夏はこれが暑い!そして、かぶれたり、あせもになります。

どの患者さんも夏は弾性ストッキングの文句をいいます。これに対して、冬は誰も文句を言いません。「寒かったからちょうどいい」という声すらあります。

 

理由2 混んでない。手術日の融通がきく。

夏になると下肢静脈瘤クリニックは繁忙期に入ります。スカートや半ズボンで他の人に指摘される機会が増えるためです。また、テレビ番組でも特集が組まれることが多いので、テレビを見た方からの問い合わせが急増します。手術の予約どころか診察の予約をするのも一苦労になります。

一般の内科診療所は冬はインフルエンザや風邪でごった返しますが、下肢静脈瘤クリニックは冬はそれほど混雑しません。待ち時間も少ないです。(インフルエンザワクチンやインフルエンザチェックの穴場になるので、それを狙って来る人がいるぐらいです。)

夏になるとどの下肢静脈瘤クリニックも手術待ちが1ヶ月や2ヶ月はあたりまえですが、冬ならば仕事にあわせて手術日の都合もつけやすいです。

 

理由3 通院が楽。

当院は湘南エリアにあります。夏休みシーズンは行楽客で道路の渋滞があります。

平塚市内や秦野・小田原〜茅ヶ崎の患者さんなら問題はありませんが、それより遠方になると渋滞で一苦労のようです。

遠方の患者さんは冬の間の受診がお勧めです。

 

理由4 春夏にスカートや半ズボンを履くのに間に合う。

下肢静脈瘤の手術後は軽く内出血します。この内出血は1週間目ぐらいがピークで一ヶ月間でほとんど消えます。見た目だけの問題で痛みはありません。しかし、女性の患者さんですと見た目を気にしますので、この期間は長ズボンを履くようです。

冬の間に手術をすれば、どのみち長ズボンを履いているので内出血は関係ありません。しかも、針穴の傷跡は2ヶ月もすればシミ程度になりますので、血管のボコボコが気になって履けなかったスカートや半ズボンが今年の春夏から履けるようになります。

 

 

まとめると、

冬の間に手術が出来る患者さんは冬の間にやるのがおすすめです。

特に、遠方の患者さんには冬の間がおすすめです。渋滞もなく、日程の融通もきくので、通院がとても楽です。

近場の患者さんや弾性ストッキングの暑さが気にならない患者さんはいつでも大丈夫なのかもしれません。その場合でも夏休み期間中等の手術を希望される方は早めの受診で手術枠を予約した方が楽だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

クリニック概要

医院名 湘南平塚下肢静脈瘤クリニック
診療科目 内科・血管外科
住所 〒254-0043
神奈川県平塚市紅谷町14-20 FT共同ビル3F
TEL JR東海道・湘南新宿線「平塚駅」北口・西口より
徒歩3分
電話 0463-74-6694
休診日 日曜日、祭日、土曜日午後
診療時間 日・祝
9:00~
12:00
13:00~
18:00

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